スライドサンダルのレビューをします。
今回レビューするのは、KEEN(キーン)の「ユニーク・スニーク・スライド」です。
こちらは、「ユニーク」シリーズの商品になります。
スルッと履けるスライドタイプのサンダルで、サンダルでありながらスニーカーのようなソールが特徴のモデルです。
このモデルには、色んなカラーバリエーションがありますが、今回は、オールブラックのモデルを紹介します。
ちなみに、正式なカラー名は「BLACK/BLACK」です。
「ユニーク」とは
このサンダルの説明をする前に、「ユニーク」というシリーズについて説明します。
「ユニーク」シリーズのアイテムは、「アッパー」に大きな特徴があります。
「ユニーク」シリーズのアッパーは、主に、伸縮性のある2ポリエステルのコードを編み込んで作られています。
伸縮性のあるコードを使っているため、フィット感が非常に良くなっています。
また、コードの網目の隙間ができるため、通気性も確保できます。
そして、見た目的にも、他のブランドではなかなか見られない個性的なデザインになっています。
初めて「ユニーク」が発売されたのは2013年で、日本に上陸したのは2015年です。
発売された当初は、その斬新なデザインと履き心地に、多くの人が驚きました。
そして、今では、KEENの定番シリーズになり、様々な派生モデルが出ています。
メリット
ここからは、「ユニーク・スニーク・スライド」のメリットについて解説します。
フィット感が良い
このサンダルを初めて履いた時、「アッパーのフィット感がとても良いな」と感じました。
一般的に、スライドタイプのサンダルというのは、フィット感が悪い物が多いです。
立ち止まっている状態では心地よくても、歩いていると、ずれて不快になるスライドサンダルは沢山あります。
しかし、このサンダルの場合、サイドの伸縮性のあるコードが足にフィットし、歩いていてもあまりずれる感じがありませんでした。
また、甲の部分にはクッションが入っていて、それにより肌当たりが良くなっていました。
この辺も、よく考えられているなと感じました。
また、スライドサンダルの割にアッパーの面積が広めなのも、フィット感の良さに繋がっているのかもしれません。
このサンダルは、スライドサンダルとは思えないくらいのフィット感を持ったサンダルです。
ソールのグリップが良い
次は、アウトソールも見てみましょう。
アウトソールには、滑り止めの凹凸が付いていて、サンダルのソールとは思えません。
まるで、アウトドアブランドのスニーカーのようなソールとなっています。
そのため、サンダルでありながら、スニーカー並みのグリップ力があります。
また、路面が少し濡れていても、通常のサンダルよりも明らかに滑りにくいです。
アウトソールに凹凸が付いていることにより、スライドサンダルでありながら、多少デコボコした場所でも履けます。
自分の家の近所に公園があるのですが、その公園の一部が、砂利道になっています。
普通のサンダルでこの道を歩くと、かなり歩きにくいですが、このサンダルの場合、問題なく歩けました。
砂利道では、この凹凸のあるソールがかなり効果を発揮するなと感じました。
デコボコした場所でも履けるので、キャンプサイドで履くサンダルとしても適していると思います。
硬めのアウトソールで、すり減りにくそう
アウトソールの凹凸を触ってみると、硬い素材になっています。
こういった素材だと、おそらく、柔らかいアウトソールのサンダルよりもすり減りにくいと思われます。
サンダルは、「アウトソールがすり減ってダメになる」パターンが多いので、アウトソールが丈夫なのはありがたいです。
濡れてもすぐ乾く
こちらの商品は、アッパーとソールが化学繊維でできています。
そのため、雨が降ってサンダルが濡れたとしても、すぐに乾きます。
手軽に洗える
サンダルというのは、素足で履く場合が多いので、どうしても汚れが付きやすくなります。
ただ、素材がレザーのサンダルだったりすると、レザーが痛むのが怖くて、なかなか手軽に洗えなかったりします。
しかし、このサンダルの場合は、アッパーもソールも、化学繊維でできています。
そのため、気軽に洗えますし、洗った後に素材が痛む心配もありません。
「汚れたら気軽に洗える」という点も、このサンダルのメリットです。
そして、洗った後の乾きも早いです。
靴下を履いた状態でも履ける
夏場のサンダルでは、鼻緒の付いた「トングタイプ」のサンダルも人気です。
ただ、トングタイプのサンダルは、「靴下を履いていると履けない」という大きなデメリットがあります。
しかし、今回紹介しているサンダルは、スライドタイプなので、靴下を履いた状態でも履くことができます。
黒の靴下を履いて、オールブラックのこちらのサンダルを履くと、遠目から見ると靴を履いているように見えます。
そのため、靴を履いているような「きちんと感」を出したい人は、靴下を履いて履くといいでしょう。
素足で履いても肌が見えすぎない
こちらのサンダルは、アッパーの面積が広いので、「素足で履いても、肌が見えすぎない」点も特徴です。
サンダルを履く際に、「肌の見え方」を気にする人は結構います。
確かに、肌の見えすぎるサンダルというのは、少し気恥ずかしい感じもします。
また、肌が見えすぎるサンダルというのは、どうしても子供っぽい印象になりがちです。
そのため、ある程度上の世代には、「肌の見えすぎるサンダル」に抵抗のある方が多いと思います。
しかし、このサンダルは、アッパーの面積が広く、肌の見える面積が少ないので、大人でも抵抗なく取り入れられます。
また、アッパーの面積が広いといっても、アッパーがすべて覆われている訳ではないので、メッシュの隙間から、適度に肌が見えます。
そのため、アッパーの面積は広いですが、適度に肌が見えているため、見た目が重くなりすぎません。
こういった「絶妙な肌の見え方」は、とてもいいと思います。
肌が見えすぎないので、アラフォー世代以上の大人の方にもおすすめできるサンダルです。
個性的なデザイン
「ユニーク」のシリーズは、何といっても、「個性的なアッパーのデザイン」が大きな特徴です。
編み込みのサンダルというと、革を編み込んだ「レザー・メッシュサンダル」があります。
「レザー・メッシュサンダル」は、街で割とかけますが、ポリエステルのコードで編んだメッシュサンダルというのは、「ユニーク」以外では見たことがありません。
そういう意味では、「ユニーク」は、「唯一無二の個性的なルックス」を持ったサンダルです。
夏場は、合わせるアイテム数が少なくなるので、どうしてもコーディネートがさみしくなりがちです。
しかし、「コーディネートがちょっとさびしい」と思った時に、足元にユニークを合わせると、足元にインパクトが出るので、コーディネートの良いアクセントになります。
「気軽にコーディネートのポイントを作れる」という意味でも、便利なサンダルです。
合わせられる服装の幅が広い
このサンダルは、オールブラックのモデルを選べば、様々な服装に合わせられます。
元々、カジュアルな雰囲気のサンダルなので、カジュアルな服装には、もちろん合います。
また、意外に、きれいめな服装にも合います。
きれいめな服装の人の場合、夏場は、レザーサンダルを合わせる人が多いと思います。
そのレザーサンダルを、このサンダルに変えると、絶妙な「外し」になります。
オールブラックのカラーだと、落ち着いた雰囲気もあるので、外しすぎてチグハグな印象になることもありません。
そういう意味では、このサンダルは、「きれいめの服装の外しアイテム」にぴったりです。
太めのカジュアルなパンツにも合いますが、あえて、細めのパンツや、サマースラックスなんかと合わせても良いのではないでしょうか。
また、近未来的なデザインなので、モード系の服装にも合います。
「様々なテイストに合わせられる」という点も、このサンダルの魅力です。
デメリット
ここからは、この商品のデメリットについても述べていきます。
立った状態で履きにくい
このサンダルは、かかと部分が少し出っ張っている形状になっています。
スライドサンダルを履く際に、「誤って、かかと部分を踏んでしまう」ことは、よくあると思います。
このサンダルの場合、かかと部分が出っ張っているせいで、かかとを踏んでしまうと、少し痛いです。
サンダルを履く時に、立った状態のまま履く人も結構いると思います。
しかし、このサンダルの場合、その履き方をすると、高確率でかかとを踏んでしまいます。
かかとを踏まないためには、「座った状態で、慎重に履く」必要があります。
しかし、履く時に、わざわざ座って慎重に履かなければならないというのは、結構煩わしいものです。
スライドサンダルなのに、「立った状態で、気軽にパッと履けない」というのは、デメリットです。
そもそも、どうしてかかと部分が盛り上がっているのかというと、これはおそらく、かかとのホールド感を上げるためでしょう。
確かに、かかと部分が盛り上がっていないスライドサンダルと比べると、かかとのホールド感は、若干良いように感じます。
ただ、そのメリットよりも、「立った状態で気軽に履けない」というデメリットの方が大きいと感じます。
履く時に出っ張りを踏んでしまったり、踏まないよう注意して履かなければいけないのはストレスなので、できれば出っ張りは無い方が良かったです。
ソールのクッションがやや硬い
このサンダルを最初に履いた時は、「ソールのクッションがやや硬いかな」という印象を受けました。
自分は、KEENの「ユニーク・オーツー」というシューズも持っています。
それと比べると、今回紹介しているサンダルの方が、明らかにクッションが硬いです。
そのため、柔らかめのクッションが好きな方は、「もう少し柔らかい方が良かった」と思うかもしれません。
ちなみに自分の場合、履き始めの頃は、少し硬さが気になりました。
しかし、履いているうちに徐々に慣れてきて、それほど硬さは気にならなくなりました。
このサンダルを履いて、「全然硬いとは思わない」という人もいるかと思いますが、「柔らかめのクッションが好き」という方は、実際に試着してクッション性を確認してから購入することをおすすめします。
また、どうしても通販でしか買えない場合は、返品が可能なところで購入した方がいいと思います。
土踏まず部分のサポートが弱い
このサンダルのフットベッドは人間工学に基づいて作られています。
そのため、一般的なスライドサンダルよりも、足裏にフィットしやすくなっています。
ただ、土踏まず部分があまり盛り上がっておらず、土踏まずのサポートが少し弱い気がしました。
そのため、個人的には、もう少し土踏まず部分が盛り上がっていた方が良かったです。
甲の部分がやや蒸れる
こちらのサンダルの甲の中央の部分には、隙間が空いていません。
一応、蒸れ防止のために裏側がメッシュ素材になっていますが、長時間履いていると、甲の部分がやや蒸れる感じがしました。
そのため、「できるだけ通気性の良いサンダルが欲しい」と思っている方は、甲の部分の蒸れが少し気になるかもしれません。
ただ、サイドの部分はしっかりと隙間が空いているので、そこまで極端に蒸れる訳ではありませんが。
長距離を歩くのには向かない
こちらのサンダルは、スライドサンダルの割に、フィット感が良い作りです。
ただ、それはあくまで、「スライドサンダルの割に」ということです。
かかとがホールドされるサンダルと比べると、フィット感は劣ります。
試しに、このサンダルを履いて30分ほど散歩してみましたが、かかとがホールドされているサンダルと比べると、疲れる感じがしました。
そのため、このサンダルを履いて歩く時間は、20分以内に留めた方が良さそうです。
「長距離を歩けるサンダルが欲しい」という方は、別のサンダルを選んだ方がいいでしょう。
「ユニーク」のシリーズでも、かかとにストラップが付いたタイプや、シューズタイプのものも出ています。
「ユニーク」を履いて長距離を歩きたい方は、今回紹介しているスライドタイプではなく、なるべくかかとがホールドされるタイプを選んでください。
スライドサンダルにしては値段が高い
こちらの商品の定価は、9900円(税込)です。(2022年5月現在)
靴屋に行ってみると、2000円~3000円程度の価格のスライドサンダルが沢山売っています。
それを考えると、約1万円という価格は、スライドサンダルの中では、値段が高い部類になります。
そのため、「スライドサンダルに1万円出すのはちょっとな」と思う方も沢山いるでしょう。
ただ、このサンダルは、丈夫で、しっかりと細部にこだわって作り込まれています。
そのため、サンダルの作りを見ると、約1万円という価格も妥当だなと感じます。
おそらく何シーズンも使い続けられるサンダルだと思うので、それを考えると、コスパは悪くないと感じます。
サイズ感について
これから購入する方のために、サイズ感についても解説していきます。
このサンダルは、幅がやや狭めで、小さめの作りです。
これは、「ユニーク」のシリーズに共通する特徴です。
そのため、既に「ユニーク」シリーズのサンダルや靴を持っている方は、それと同じサイズを選べば、大きな間違いはないと思います。
ただ、今までKEENのサンダルを買ったことがない方は、普段のサイズより1サイズアップして買うことをおすすめします。
足幅の広い方は、2サイズアップでもいいかもしれません。
多少大きめのサイズを買っても、アッパーのフィット感が強いので、そこまでパカパカにはならないはずです。
普段、他メーカーのスニーカーで27cmを履いている人ならば、28cmを選んでも、それほど問題はないと思います。
実際に店舗で履いてみるのが一番ですが、店舗で試着できない方は、サイズ選びの参考にしてみてください。
まとめ
KEENの「ユニーク・スニーク・スライド」のレビューを行ってきましたが、いかがでしたでしょうか。
多少のデメリットはあるものの、メリットが多く、デザインと機能性のバランスが取れた良いサンダルだと思いました。
スライドサンダルの中ではかなり履き心地が良いサンダルです。
また、個性的なデザインでありながら、合わせる格好を選ばない汎用性の高さも魅力です。
このサンダルは、「多少値段が高くてもいいから、デザインが個性的で、何シーズンも履けるしっかりしたスライドサンダルが欲しい」という方におすすめです。
気になった方は、店頭やネットストアで、このサンダルをチェックしてみてください。