今の世の中は、「頑張ること」が推奨されています。
学校や会社でも、頑張っている人は褒められますが、頑張っていない人は叱られます。
また、友達同士でも「頑張れよ」という言葉が、挨拶のように交わされていたりします。
ただ、自分としては、日本社会に漂う「頑張らなければいけない空気」に違和感を覚えることが多いです。
自分以外にも、「頑張らなければならない空気」に違和感を覚える人はいるのではないかと思います。
実際、こういった「頑張らなければいけない空気」に押しつぶされている人は沢山います。
社会では、頑張っていないと、周囲から「あいつはダメなやつ」と見られます。
そう見られるのが嫌で、みんな必死で頑張っています。
しかし、人は、いつでも頑張れるわけではありません。
「頑張ろうとしても、頑張れない時」もあります。
真面目な人は、そんな時でも無理に頑張ろうとします。
しかし、限界が来ると、うつ状態になってしまい、何もできなくなってしまうことがあります。
「嫌なことを必死で頑張ってきた結果、うつ病になってしまった」というのは、非常に悲しいことだと思います。
「自分は、何のために頑張ってきたのか?」と空しくなってしまうでしょう。
そうなっていまうくらいならば、頑張ることを辞めて、「あえて頑張らない生き方をする」というのも、一つの方法です。
「頑張らないようにする」というのは、一見、簡単なことのように思えます。
しかし、実際、今の世の中で「頑張らないようにする」というのは、簡単なことではありません。
自分で「頑張らないようにしよう」と思っても、周囲が「もっと頑張れ」というプレッシャーをかけてきます。
ある意味、「周囲に逆らわずに、頑張ること」の方が簡単だったりします。
周囲の流れに乗って頑張っていれば「もっと頑張れ」と責められることはありません。
それに対して、今の日本社会において、「頑張らないようにすること」は、容易ではありません。
「頑張らなければならない」という世間の空気に対して、抵抗しなければいけない訳ですから。
逆説的な言い方にはなりますが、今の日本社会で「頑張らないようにする」ためには「頑張らないことを頑張る」ことが必要になります。
「常に頑張ること」に対して、違和感がない人は、常に頑張っていればいいと思います。
その方が、世の中の流れに乗れますし、生きやすいでしょう。
しかし、「常に頑張ること」に対して違和感を持つ人は、安易にその流れに乗らない方がいいと思います。
「常に頑張らなければならないなんて、おかしい」と思うのであれば、「頑張らないための努力」をしてみましょう。
そうするのは、なかなか大変ではありますが、その方がきっと、自分らしく生きられます。
ただ、周囲の状況や周りとの関係もあるので、すぐに「完全に頑張らない生き方」にシフトするのは、なかなか難しいと思います。
そのため、一気に「頑張らないようにする」のではなく、徐々に「頑張らないこと」を取り入れていきましょう。
日常の生活の中で、「これは頑張ってやっても意味がない」と思うことがあれば、あえて、頑張らないようにしてみましょう。
そうすると、周囲から「そこはもっと頑張れ」と言われるかもしれません。
しかし、あえてその意見に従わず、無視してみましょう。
それで、「無視してもなんとかやっていけそうだ」と感じたら、そのことについて、今後も、ずっと頑張らないようにしましょう。
そういう風にして、日常の「頑張らない範囲」を少しずつ広げていきます。
「頑張らない範囲」をどんどん広げていくことができれば、世間の「頑張らなければならない」というプレッシャーを軽減することができるでしょう。
ただ、「頑張らないようにする努力」をしていると、周囲から「変人扱い」されることもあります。
もし世間から「変人扱い」されたとしても、なるべく気にしないようにしましょう。
「頑張らない生き方」というのは、世間からすると異端ですから、変人扱いされることは、避けては通れません。
「変人扱い」されることについて、最初は違和感があるかもしれません。
しかし、慣れてくると、「変人扱い」されることも、悪いことばかりではないことに気づきます。
「変人扱い」が定着すると、周囲の人は、「あいつに頑張れと言っても無駄だ」と考えて、あなたに対して必要以上に「頑張れ」と言ってこなくなりします。
そうなった方が、「頑張らない生き方」をするためには、都合が良かったりします。
ですから、周囲から「変人扱い」されたとしても、気にする必要はありません。
「自分の考え方は、世間とは違うから、変人扱いされるのも当然」と思っておきましょう。
そもそも、「頑張らない生き方」というのも、ある意味では「ライフスタイルの一つ」です。
ですから、本来なら、特別責められることでもない訳です。
しかし、今の日本は、資本主義社会です。
資本主義社会というのは、常に成長が求められる「努力至上主義」でもあります。
そういった社会では、頑張らないことは「悪」とみなされます。
しかし、「資本主義的な考え方が本質的に合わない」という人は、無理にその流れに乗る必要はありません。
無理に乗ってしまうと、必ずいつか、体や心を壊します。
そのため、常に努力することに違和感を覚える人は、資本主義社会の中で、「頑張らない生き方」を模索して行った方がいいと思います。
そうしていく方が、心や体に負荷をかけすぎず、「自分らしく」生きられるのではないでしょうか。
人生の中では、「自分らしく生きる」ことは、非常に重要なことです。
ですから、「常に努力しているのは自分らしくない」と思うのなら、「頑張らないことを頑張る生き方」をしてみましょう。