よく、夢を持って何かに取り組んでいる人に対して、「夢なんか見てないで、現実を見ろ」と説教する人がいます。
確かに、夢ばかりに気を取られて、現実の生活をおろそかにしている人を見ると、そう言いたくなるのかもしれません。
しかし、「夢か現実の二者択一を迫る」というのは、どうなのかなと思うところがあります。
「夢か現実のどちらかしか見られない」という考え方は窮屈です。
それならば、「夢と現実の両方を見る」というやり方はできないのでしょうか。
夢を持っていたとしても、「現実の生活」というのは大切です。
現実的に生活をしていくにはお金がいりますし、そのためには生活費を稼がなければなりません。
だから、夢を持っていたとしても、とりあえず食べていくための仕事をするなどして、お金を稼ぐ必要があります。
それが、「現実を見る」ということです。
しかし、そこで「現実を見た」からといって、夢を諦めてしまうのは寂しいことです。
ならば、「現実を見た上で、夢も見る」方法を試みてみるのはどうでしょうか。
具体的には、とりあえずは「食べていくため」の仕事をして、空いている時間を最大限に活用して、「夢に近づく」ための行動をしていきます。
そうなると、やりたいことを仕事の合間に行うのですから、時間的な制約はどうしても出てきてしまいます。
また、食べていくための仕事をしながら行うので、どうしても夢に使えるエネルギーも限られてしまいます。
しかし、「夢を持つ」ということは、その人に大きな活力を与えるものです。
それを諦めてしまうということは、活力が出ないまま、この先ずっと日々の生活を送らなければならなりません。
それはその人にとって大きなマイナスです。
だから、何か夢を持っている人は、「夢を選ぶか、現実を選ぶか」の二者択一はやめましょう。
現実を見ながら、夢も追っていくようにしましょう。
現実を見たからといって、夢を諦めなければないという決まりはありません。
何より、夢を追っている人は、それだけで輝いて見えます。
夢を持って、それを目指しているだけで、毎日の生活に充実感を得られるのです。
「現実の生活で精一杯だ」という人は、現実にできる範囲で、夢に近づくことをコツコツやりましょう。
コツコツと続けてれば、いつかは誰かの目にとまることもあります。
やりたいことがあるなら、諦めずに地道に続けていくことが大事です。
「現実を見よう」と思って夢を諦めてしまうと、夢が叶う可能性は0になってしまいます。
しかし、「現実を見ながら、夢も見る」ようにすると、夢を叶える可能性は残されます。
そして、「夢の叶え方」というのも、実は、1つではありません。
「夢」というのは、自分が思った通りに叶うのが理想です。
しかし、そうなると非常にハードルが高くなってしまいます。
だから、自分が思った通りでなくても、「部分的に夢をかなえる」方法も考えてみましょう。
例えば、「ブログの収入だけで食べていきたい」という夢を持っている人がいたとします。
「ブログの収入だけで食べていく」というのがその人の思い描いている理想的な夢の形でしょう。
しかし、それだけで食べていけなかったとしても、他の仕事をしつつ、「ブログの収入も、月に数万円ある状態」になれれば、そんなに悪くはないでしょう。
「夢」が部分的にしか叶わなかったとしても、自分のやりたいことができて、それを評価してくれる人が少しでもいる状態というのは幸せなものです。
もちろん、自分の思い描いた通りの「夢」を叶えるのがベストなので、そのための努力はしていきましょう。
ただ、あまり自分が思い描く「理想的な夢」には、こだわりすぎない方がいいと思います。
そこにこだわりすぎていると、せっかく「部分的に叶う」チャンスがあった時でも、それを見落として、部分的に叶えることもできなくなるおそれがあります。
それはとてももったいないことです。
それがたとえ部分的であろうとも、「自分のやりたいことができている」状態になることを逃してしまうのですから。
だから、「夢」は、「叶うか叶わないか」の二者択一で考えるのでなく、その中間点についてもしっかり考えましょう。
それに、「部分的でも、夢を叶えられればいい」と考えれば、夢を追うハードルは低くなり、夢を追いやすくなります。
そうすれば、夢に近づく努力もしやすくなります。
夢を持っている人というのは、「夢を部分的に叶える」だけでも満足感を得られたりするものです。
だから、夢がある人は、「自分の理想とする夢の形」にこだわりすぎず、柔軟な形で夢を追っていきましょう。