今の社会は、「経験」が重視される社会です。
会社に中途で入ろうと思った場合、面接で「前の会社でどういうことを経験したか」を詳しく聞かれます。
そして、「経験が多い」人は評価されて、入社できる確率が上がりますが、「経験がない」人は評価されずに、入社できない可能性が高くなります。
また、「経験」が重視されるのは仕事だけではありません。
恋愛においても、「恋愛経験が多い」人の方が優れているとみなされますし、「恋愛経験が少ない」人はバカにされたりします。
趣味においても、「色々なことを経験している人」は称賛されて、「経験が少ない人」は軽く見られたりります。
このような状況なので、「経験がない人」もしくは「経験が少ない人」は肩身の狭い思いをしてしまいます。
しかし、「経験がない」ことは、そんなに悪いことなのでしょうか。実は、よく考えてみると、「経験がない」ことにもメリットはあります。
まず1つ目は、「経験がないからこそ、思い切ったことができる」というメリットです。
経験がないということは、「成功の経験」もないかもしれないですが、「失敗の経験もない」ということです。
「失敗の経験がない」ということは、失敗した痛みも知らない訳です。
失敗の痛みを知らないからこそ、勢いにまかせて思い切ってできることがあります。
それは、逆に未経験だからこその強みです。
2つ目に、経験がない人の方が、全く新しいことを思いつけるというメリットがあります。
何かを沢山経験している人というのは、どうしても「自分が経験したことの枠内」でものを考えてしまい、知らないうちにそこから抜け出せなくなってしまうことがあります。
しかし、経験がない人は、そういった枠などないから、今までの常識ではありえない斬新なことを提案してくる場合があります。
もちろん、現実味がないこともありますが、逆にそれが、全く新しい画期的な思いつきで、それがきっかけで状況が一変する可能性もあります。
3つ目は、「経験がないからこそ、色々と想像できる」というメリットです。
経験がない人というのは、それを実際にやったことがないから、「これをやってみたらどうなるだろう」といろいろ想像したりします。
その想像は、実際の想像とは違っていたりすることが多いですが、その違いが、実は面白かったりします。
世の中では「経験したからこそ観ることができる視点」もありますが、「経験していないからこそ観ることができる視点」もあります。
その後者の視点から想像したものは、常識にとらわれず、非常に独創的であることもあります。それがきっかけで全く新しいものが生まれたりします。
このように考えてみると、確かに「経験が豊富な強み」もありますが、「経験がないことの強み」も、実は結構あることに気づきます。
どうしても、経験がない人は、「自分は経験がないから」と考えて、委縮しがちです。
しかし、そこで委縮してしまうと、せっかくの「経験がないことの強み」が消されてしまいます。それは、非常にもったいないことです。
だから、「自分は経験がない」と思っている人は、変に委縮せずに、「経験がないことの強みを活かしてやろう」と考えて取り組むと、その強みを活かせます。
「経験がない人」は、どうせなら、その利点を最大限に活かして、新しいことに取り組んでみるようにしましょう。