最近は、様々な靴が「ゴアッテクス」を採用しています。
コンバースのオールスターにもゴアッテクス仕様のモデルがありますし、クラークスのワラビーにもゴアテックス仕様のモデルがあります。
そんな中、「この靴も、ゴアッテクス仕様のモデルが出たのか!」と驚かされた靴がありました。
それが、RED WING(レッドウィング)の「6インチクラシックモック・ゴアテックス」です。
「6インチクラシックモック」といえば、「これぞレッドウィングのブーツ」と呼べるモデルです。
「レッドウィングのブーツ」と聞いた時に、ほとんどの人がこの靴を思い浮かべるでしょう。
それくらい、ブランドを代表するブーツです。
レッドウィングという靴メーカーは、「クラシックさ」を売りにしていて、最新のテクノロジーはあまり取り入れていないイメージでした。
そんなレッドウィングが、ブランドの顔でもある「6インチクラシックモック」にゴアッテクスを取り入れたのは、なかなか衝撃でした。
今回は、そんな「6インチクラシックモック・ゴアテックス」のレビューをしていきます。
型番は「8864」になります。
メリット
防水透湿機能が付いている
このブーツの一番の売りは、ゴアテックスによる「防水透湿機能」が付いている点です。
そのため、履き口から水が浸水しない限りは、雨の日に履いても、基本的に靴の中が濡れません。
また、靴の中の湿気も逃がしてくれるので、蒸れにくくなっています。
日本は雨の多い国なので、これはありがたい機能です。
ゴアテックスではないアイリッシュセッターも、革にオイルが含まれているため、小雨程度ならばあまり浸水しません。
しかし、大雨になると、靴の中に水が入ってきます。
普通、大雨の日は、レッドウィングの靴は履けません。
ただ、このブーツであれば、大雨の日でも履けます。
それが、この靴の最大のメリットだと思います。
防水レザーが使われている
こちらのブーツは、ゴアテックス仕様のため、雨の日に履けます。
ただ、「雨の日に履いたら、浸水しなくても、レザーが痛むのでは?」と心配する人もいるかと思います。
そういった方も、心配する必要はありません。
このブーツには「防水レザー」が使われているからです。
そのため、雨の日でも、革が痛むことを気にせずに履けます。
摩擦に強いゴアテックスの布が使われている
この靴のインナーには、ゴアテックス・ファブリクスが使われています。
その表面には、「キャンブレル」という摩擦に強い不織布が使われています。
そのため、ガシガシ履いても、インナーのゴアテックス・ファブリクスが痛みにくくなっています。
保温性が高い
この靴のインソール部分には、「シンサレート」という断熱素材が使われています。
それにより、通常のレッドウィングのブーツよりも、保温性が高くなっています。
インソールのクッション性が高い
インソールの表面には、クッション性の高い「ポロン」という素材が使われています。
そのため、通常のレッドウィングのブーツよりも、クッション性が良く、歩きやすくなっています。
ゴアッテクス仕様なのに、クラシックな見た目
「ゴアテックス仕様の靴」というと、どうしても見た目がハイテクになりがちです。
そのため、クラシックな雰囲気の靴が好きな方は、見た目が気に入らず、ゴアテックス仕様の靴を避けがちです。
しかし、この靴の場合は、ゴアテックス仕様にも関わらず、見た目は普通の「6インチクラシックモック」と大して変わりません。
そのため、クラシックな見た目の靴が好きな方も、違和感なく履けると思います。
「クラッシックな見た目でありながら、中身はハイテク」というギャップがいい感じです。
また、色に「赤茶」が使われているところも、クラシック好きな人の心をがっちりつかむと思います。
ゴアテックス仕様なのにアメリカ製
今、世の中には、ゴアテックス仕様の靴が沢山あります。
そして、ゴアテックス仕様の靴の大半が、人件費の安いアジア製となっています。
しかし、この靴の場合は、アジア製ではなく、「アメリカ製」となっています。
このあたりは、「さすがレッドウィングだな」と感じました。
生産国を気にしない人も多いとは思いますが、アメカジ好きとしては、「アメリカ製」という響きには、グッとくる部分があります。
デメリット
価格が高くなる
このブーツの値段は、50,490円(税込)です。(2022年1月現在)
レッドウィングのブーツで5万円超えというのは、結構高い部類に入ると思います。
ちなみに、ゴアテックスではない通常の「6インチクラシックモック」の定価は41,690円(税込)です。(2022年1月現在)
通常のモデルと比べて約9000円も高くなっているので、「なるべく安くレッドウィングのブーツを買いたい」という方にはおすすめしません。
そういった方には、通常の「6インチクラシックモック」をすすめます。
やや幅が狭くなっている
この靴のウィズは「D」になっています。
通常の「6インチクラシックモック」のウィズは「E」なので、それよりも少し幅が狭くなっています。
そのため、足幅が広い方は、幅が合わない可能性があります。
また、内側にゴアテックスのライニングが張ってあるため、履いた時にやや小さく感じると思います。
そのため、普段履いているレッドウィングのサイズより、ワンサイズ上げた方がいいかもしれません。
革の味が出にくい
この靴は、防水レザーにアンティークプリントが施されています。
これは、防水レザーの無機質さをカバーするための対策のようです。
しかし、防水レザーにアンティークプリントとなると、履き込んだ時に良い味が出るかは少し疑問です。
おそらく、通常のレッドウィングのブーツに比べると、「経年変化による味」は出にくいのかなと思います。
「履き込んだ時の革の味」を重視している方は、ゴアテックス仕様ではないモデルを選んだ方がいいかもしれません。
インソールが経年劣化する恐れあり
前述の通り、この靴のインソールの表面には「ポロン」というハイテク素材が使われています。
ただ、こういったハイテク素材の場合、長年使っていくうちに、経年劣化してしまう恐れがあります。
通常のレッドウィングのブーツと比べて、修理は難しそう
レッドウィングのブーツは、「履き込んでボロボロになっても、修理しながら履ける」ところが魅力です。
しかし、この靴の場合は、通常のレッドウィングのブーツよりも、修理は難しそうです。
インソールの「ポロン」が経年劣化した場合は、果たして修理できるのか不明です。
また、万が一、インナーのゴアッテクス・ファブリクスが破けてしまった場合は、修理できない可能性もあります。
仮に修理できたとしても、通常のレッドウィングのブーツに比べて、修理費用が高額になることは間違いありません。
そのため、「修理しながらなるべく長く履けるブーツが欲しい」という方は、この靴は選ばない方がいいかもしれません。
表に「GORE-TEX」のタグが付いている
この靴には、シューレースの横の部分に、小さな「GORE-TEX」のタグが付いています。
小さいタグなので、それほど目立つ訳ではありません。
しかし、「なるべくシンプルな方がいい」という方には、タグが余計に感じるかもしれません。
また、こういったタグが付いていると、オイルやクリームを塗る時に邪魔になったりもします。
そのため、こまめに靴のケアをする方にとっても、少しマイナスポイントかもしれません。
まとめ
レッドウィング「6インチクラシックモック・ゴアテックス」のレビューをしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
この靴は、「多少値段が高くなってもいいから、雨の日でも気兼ねなく履けるレッドウィングのブーツが欲しい」という方におすすめです。
「シンサレート」が使われていて保温性もあるので、特に、秋冬シーズンの雨用の靴としておすすめです。
また、雨の日だけでなく、晴れの日にも普通に履けるので優秀です。
このブーツは、クラシックな見た目でありながら、「ゴアッテクス」「シンサレート」「ポロン」といった最新の機能素材が使われているところが良いと思います。
「見た目のクラッシックさ」と「機能素材」のハイブリッド具合が絶妙なブーツだと思いました。
レッドウィングがこういう靴をリリースするのは意外でしたが、こういう変化は、個人的に大歓迎です。
やはり、靴というのは「履いていて快適かどうか」が非常に重要ですから。
思い切ってこういった機能素材を取り入れてきたレッドウィングの姿勢には、非常に好感を持ちました。
これからのレッドウィングは、クラシックな見た目を保ちつつ、どのような機能素材をうまく使っていくのか、とても楽しみです。
ちなみに、レッドウィングジャパンの公式YouTubeチャンネルでもこの靴を紹介していたので、気になった方は、そちらも見てみて下さい。