今回は、Clarks(クラークス)の「Wallabee(ワラビー)」という靴についてです。
クラークスは、根強い人気のある、イギリスの老舗靴ブランドです。
カジュアルで、履き心地の良い革靴を得意としています。
そんなクラークスの数あるモデル中でも、特に根強い人気を誇るのが、「ワラビー」です。
ワラビーは、クラークスを代表するモデルの一つです。
クラークスのワラビーとは
ワラビーは、1966年に誕生したモデルです。
アッパーは「モカシン縫い」という製法で作られています。
モカシン縫いは、アッパーにU字型のステッチが出るところが特徴です。
モカシン縫いで作られた靴は、アッパーの革が足を優しく包み込むので、足に負担をかけません。
この靴がなぜ「ワラビー」という名前が付けられたのかというと、それは、動物の「ワラビー」に由来します。
ワラビーは、カンガルー科の動物で、おなかの袋で優しく子供包み込み、子育てをします。
動物のワラビーが子供を優しく包み込むように、アッパーの革が足を優しく包み込むことから、「ワラビー」と名付けられました。
そういったネーミングからもわかるように、「ワラビー」というモデルは、とても履き心地が良い革靴です。
履き心地の良い「モカシン縫い」で作られている上に、アッパーの革も、非常に柔らかい素材が使われています。
革靴ではありますが、スニーカーを履くような感覚で履けます。
また、履き心地の良さだけでなく、「独特の力の抜けたルックス」も人気があります。
ワラビーは、革靴の中でも特に「ゆるい雰囲気」を持っています。
そのため、カジュアルな格好と非常に相性がいいです。
ただ、ゆるい雰囲気を持ってはいますが、一応革靴なので、ある程度の大人っぽさもあります。
そのため、「力の抜けた、少し大人っぽいカジュアルな格好」には、バッチリはまります。
履き心地が良く、なおかつ見た目も良いので、長年愛されるモデルになっているのです。
ハイカットにするか、ローカットにするか
様々な魅力があるワラビーですが、「ワラビーを買おう」と思った時に悩ましいのが「ハイカットにするか、ローカットにするか」という問題です。
ワラビーには、ハイカットとローカットがあります。
初めてワラビーを買う方は、「ハイカットとローカットのどちらを買えばいいんだ」と悩むでしょう。
ワラビーの価格は、革靴の中では比較的、手頃な価格です。
ただ、革靴の中では手頃な価格と言っても、定価は2万円以上します。
2万円以上すると、なかなか気軽に買えない人が多いと思います。
この価格だと、「できれば失敗したくない」と思うでしょう。
ただ、初めてワラビーを買う方は、ローカットとハイカットのそれぞれの特徴がわからないと思います。
そこで今回は、初めてワラビーを買う方や、ワラビーについての知識があまりない方に向けて、ハイカットとローカットを比較していきます。
それぞれのメリットとデメリットを説明していきます。
ワラビーのハイカットを買うかローカットを買うか悩んでいる方は、この記事を参考にしてみてください。
ちなみに、今回写真で紹介するワラビーは、ハイカット・ローカットともに、ゴアテックス仕様のモデルです。
ゴアテックス仕様だと、雨の日でも履けるので、お財布に余裕のある方は、ゴアテックス仕様のモデルを選ぶのも良いと思います。
ハイカットについて
まず、ハイカットについて解説します。
ハイカットは、正式には「Wallabee Boot(ワラビー・ブーツ)」という名称です。
ハイカットのメリット
ホールド感があり、かかとが抜けにくい
ワラビーのハイカットは、ハイカットといっても、そこまで高くはありません。
いわゆる「チャッカブーツ」くらいの高さです。
足首部分をしっかり覆ってくれる高さになります。
この高さでしっかり紐を締めると、ある程度のホールド感を得られます。
これくらいホールド感があれば、かかとが抜けにくいので、歩行時でも快適です。
雨が入ってきづらい
最近は、ゴアテックス仕様のワラビーもリリースされているので、雨の日にワラビーを履く人もいると思います。
しかし、ローカットを履いていると、せっかくのゴアテックス仕様でも、履き口から雨が入ってきて、靴の中が濡れてしまうことがあります。
その点、ハイカットの場合は、高さがあるので、履き口から雨は入りにくいです。
だだ、ワラビーのハイカットも、そこまで高い靴ではないので、履き口から雨が入ってきてしまう可能性もゼロではありません。
しかし、ローカットに比べると、圧倒的に履き口から雨は入りづらいと思います。
冬場は暖かい
ワラビーのハイカットは「チャッカブーツ」タイプなので、高さはそれほど高くありません。
しかし、ローカットと比べると、高さが結構違います。
高さが高い分、ハイカットの方が、冬場は履いていて暖かいです。
足元にボリューム感が出る
最近は、オーバーサイズの服が流行っています。
そうなると、靴もある程度ボリュームが合った方がいいでしょう。
「足元にボリューム感を出したい」と思った場合は、ローカットに比べ、ハイカットの方がボリューム感が出ます。
太いパンツと合わせる際は、ハイカットの方が断然相性がいいと思います。
そのため、普段、太いパンツをよくはく方は、ハイカットの方がおすすめです。
ハイカットのデメリット
ここからは、ハイカットのデメリットについても解説します。
夏場は少し暑い
ハイカットは、高さが高い分、夏に履くと少し暑いです。
ただ、少し暑いものの、そこまで極端に高くはないので、夏場でも履くことは可能です。
ローカットについて
ここからは、ローカットについて解説します。
ローカットは、正式には「Wallabee(ワラビー)」という名称です。
ローカットのメリット
夏場は少し涼しい
ローカットは、高さが低い分、ハイカットより履いていて涼しいです。
ただ、あくまで革靴なので、「ハイカットに比べれば、少し涼しい」程度ですが。
軽快な雰囲気が出る
ローカットは、履くと、足首部分が見える高さになっています。
足首が見えることで、軽快な雰囲気を出せます。
「9分丈、7分丈、半端丈、ジョガーパンツ」のような、足首が見えるタイプのパンツには、ローカットの方が合うと思います。
ローカットのデメリット
ここからは、ローカットのデメリットについても解説していきます。
かかとが抜けやすい
ローカットの大きなデメリットは、「かかとが抜けやすい」という点です。
ローカットは、ハイカットに比べ、かかとのホールド感が弱くなります。
また、靴紐の穴も2つしかないため、足全体のホールド感も弱いです。
そのため、かかとが靴に合っていない人は、歩いている時にかかとが抜けやすくなり、非常に歩きにくいです。
雨が入りやすい
ローカットは、ハイカットに比べ高さが低いので、雨の日は、履き口から雨が入りやすいです。
また、水溜りの上を歩いた場合も、履き口から浸水しやすくなっています。
冬は少し寒い
ローカットは、冬場に履くと、足首部分から風が入ってきて、結構寒いです。
そのため、冬場に履くには向いていません。
まとめ
クラークス「ワラビー」のハイカットとローカットを比較してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ハイカットとローカットには、それぞれメリットもあれば、デメリットもあります。
ただ、数あるデメリットの中でも、ローカットの一番大きなデメリットは、「かかとが抜けやすい」点だと思います。
かかとが合っていない場合は、ローカットの場合は、靴紐を締めて調整しようとしても、調整することが難しいです。
逆に、ハイカットであれば、かかとが少しゆるくても、紐をしっかり締めれば、かかとの浮きが気にならなくなることもあります。
かかとがゆるい場合に調整しやすいのは、断然ハイカットです。
「履き心地」という点に関しては、圧倒的にローカットよりもハイカットの方が上だと思います。
そのため、最初にワラビーを買う場合は、まずハイカットから買う方が失敗は少ないと思います。
また、ローカットを買う際には、お店で実際に試着してから買うことをおすすめします。
ネットで買う場合は、一度、店頭で試着してサイズ感を確かめてからにしましょう。
試着する場合は、その場で立つだけではなく、店内を少し歩いてみてください。
そして、かかとが浮いていないか確認してください。
靴紐をしっかり締めているのにかかとが浮く感覚がある場合は、ローカットは買わない方がいいと思います。
その場合、ローカットの方が見た目が気に入っていたとしても、ハイカットを買うことをおすすめします。
やはり、いくら見た目が気に入っていても、履き心地が悪いと、いずれ履かなくなってしまうので、かかとが合わない場合は、「自分には合わなかった」と諦める方が無難です。
ただ、店内を歩いてみて、かかとがぴったり合う感覚がある場合は、1足目にローカットを選んでも問題ないと思います。
ローカットを買う場合は、とにかく、「かかとが浮かないかどうか」をしっかりとチェックしてください。
そうしないと、買った後に後悔する可能性が高いです。
こういった点に注意して、購入を検討してみてください。