人はどうしても、つい、「自分と他の人」を比べてしまったりします。
そして、人と比べると、つい、「他の人の優れている点」や「自分が劣っている点」を見つけてしまいます。
そうなると、「自分はダメだ」と自己嫌悪に陥りがちです。
世の中には、沢山の人がいます。
そのため、「自分は、これはそこそこ才能があるな」と思うことがあっても、周囲を見渡すと、自分より才能を持った人がいたりします。
そして、ネットやテレビを見ると、その周囲の人よりもさらに才能がある人を見つけて、愕然とします。
そうすると、「自分は井の中の蛙だった」と感じ、「才能があると思っていたけれど、実は才能がなかった」と落ち込んでしまったりします。
しかし、これは、よく考えると、とてももったいないことです。
他の人と比べなければ、「自分は、これに関してはそこそこ才能があるな」と自信を持ち続けられた訳です。
自信を持ち続けていれば、もっとその才能を伸ばせたかもしれません。
下手に人と比べてしまい、自信を失ってしまうと、なかなか才能というのは伸びません。
そうなってしまうのならば、最初から人と比べない方が得策です。
しかし、「人と比べるな」と言っても、それができる人はなかなかいません。
比べる対象がないと、何かに集中して取り組んでいても、張り合いがなくなってしまいます。
やはり、比べる対象があるからこそ、「今、うまくできているぞ」とか「もっと工夫が必要だぞ」と感じる訳です。
そして、比べる対象として一番手軽なのが「他人」なので、ついつい人と比べてしまうのです。
しかし、人間は「自分を何かと比べなければ気が済まない生き物」であるとするなら、人とは比べず「自分」と比べるようにしましょう。
人と比べるより、「過去の自分」と比べた方が、どれくらい上達したか、はっきりわかるので、自信を持ちやすくなります。
しかし、過去の自分と比べると言っても、注意しなければならないのは、「一番良かった時期とは比べない」ということです。
過去を振り返ると、「すごく輝いていた時期」があったりします。
そうした時期と今を比べてしまうと、「あの頃は良かった」と思ったり、「あの頃に比べると、今の自分はダメだ」と自己嫌悪に陥ってしまったりします。
過去の自分と比べて、自信を無くしてしまったら、意味がありません。
そこでおすすめなのが、「最悪だった時期の自分」と「今の自分」を比べることです。
人間、誰しも、過去を振り返ると「あの頃は酷かった」「あの頃は最悪だった」「もうあの頃に戻りたくない」という時期があるでしょう。
そういう時期と今を比べると「あの頃に比べると、今の方がだいぶましだ」とか「今の自分も、案外悪くないな」と思えたりします。
「最悪だった時期」と比べると、今の自分に対して、自信がつきます。
そうなると、前向きな気分で物事に取り組めるようになったりします。
しかし、中には、「最悪だった時期のこと」を思い出すと、その時のことを思い出して、気分が落ち込んでしまう人もいます。
そういう人は、無理に「最悪だった時期の自分」と比べる必要はありません。最悪だった時期ではない過去の自分と比べましょう。
ただ、「最悪だった時期」を思い出しても落ち込んだりしない人は、「最悪だった時期」と「今の自分」を比べることをおすすめします。その方が、今の自分に対して、より自信が持てるからです。
やはり人間、「自信を持つこと」というのは非常に大事です。
自信がないと、物事はなかなかうまくいきません。
自信を持って興味のあることに取り組んでいると、人はどんどん才能を伸ばせます。
そして、才能を伸ばした方が、人生は楽しくなります。
人と比べて自信が持てなくなっているのなら、人と比べるのはやめましょう。
そのかわり、「最悪だった時期の自分」と比べて、自信を持ちましょう。
どんな形であれ、「今の自分」に対して自信を持っていた方が、今後うまくいく確率は高まります。