「将来のことを考えると、不安になる」という人は多いと思います。
今は、なかなか先が見えづらい時代です。
新卒で会社に入ったとしても、定年までその会社で勤められる人は少数です。
そして今は、「結婚して、子供を持ち、子育てをする」にも、なかなか厳しい環境です。
また、昔に比べて自然災害も多くなっています。そのため、予期せぬ災害に遭い、途方に暮れる人もいます。
そういう世の中ですから、将来のことを考えた時に不安になる人が多いのも無理はないでしょう。
社会がうまく回っている時ならば、将来のことを考えることは楽しいでしょう。
しかし、社会がうまくいっていない時は、将来のことを考えると、どうしても暗くなってしまいます。
ただ、そういう時代には、「しっかりと将来のことを考えろ」と言う人が増えます。
そして、「この先、大変なことが起こってもあわてないように、今から準備しろ」と言います。
そういう意見を聞くと、最初は、「確かにその通りだな」と思うでしょう。
しかし、よくよく考えると、「将来のことばかり考えて、将来のために備えることは、そんなに良いことなのか?」と疑問が湧いてきたりします。
「将来のために備える」ということは、いつも将来のことを考えて生活をすることになります。
しかし、「将来のことを考えると不安になる」という人の場合、将来のことばかり缶げえていると、常に「不安」の感情を持っている状態となります。
これは、良くありません。
いつも不安な状態だと、気分も落ち込み、積極的な行動をしづらくなります。
積極的な行動ができないと、良い未来もなかなか開けていかなかったりします。
逆説的ですが、将来のことを考えると不安になる人というのは、「将来のことを考えすぎたがゆえに、逆に将来が苦しくなる」ということもあるのです。
せっかく「将来の準備をしよう」と考えていたのに、そうなっては意味がありません。
また、人生というのは、いくら入念に将来に備えて準備をしたところで、その準備で対応しきれないトラブルがやってきたりします。
そうなると、「せっかく将来のためにと思って準備したのに、役立たなかった」ということもあります。
人生の中では、いくら事前に準備をしても、それが役立たないケースは山ほどあります。
それを考えると、「将来に備えて、過剰に準備をすること」は、決して良いこととは言えないと思います。
そして、「将来に備える」ことを重視しすぎると、今現在の楽しみを我慢する場面が多くなります。そうなると、ストレスがどんどん溜まっていって、心身の調子を崩してしまうこともあります。
こういったことを考慮すると、「将来のことを考えると、どうしても不安になる」という人は、「あえて将来のことを考えない」ようにすることをおすすめします。
そういった人は、将来のことはなるべく考えず、「今日と明日のことだけ」を考えるように心がけましょう。
そうすれば、不安な気持ちはだいぶ軽減されるはずです。
そして、「今日と明日」を楽しくするように心がけていくと、意外と将来も楽しくなったりするものです。
結局、将来というのは、「今日と明日の積み重ね」です。
そのため、「今日と明日を楽しく生きること」は、将来にとっても大切なことなのです。