僕は、時々、鶴見済さんのブログを読んでいます。
鶴見さんのブログは、シンプルな言葉で、物事の本質をついている記事も多いので、読んでいて感心させられます。
そんな鶴見さんのブログで、最近、特に心に刺さった記事をご紹介します。
それは、2020年の2月8日に投稿された、「肯定される人間関係を見つければ人は幸せになる」というタイトルの記事です。
この記事では、「自分を肯定してくれる人や、褒めてくれる人がいるような人間関係を作る。そして、その状態を続けることができれば、幸せな人生といえるのではないか」といったことが述べられています。
自分は、これを読んで「なるほどな」と思いました。
この記事を読んだことで、今までなかなかつかめなかった「幸せ」の概念の輪郭が、少しだけ見えてきたような気がしました。
世の中の人の大半は、「なんとか幸せになりたい」と思っています。
しかし、「幸せ」の定義は、人によって違ったりします。
「大金を手にしたら幸せ」と思う人もいますが、一方で、「幸せになるのには、大金はいらない」という人もいます。
また「良い結婚相手や子供に恵まれたら幸せ」という人もいますが、「幸せになるのには、家族はいらない」という人もいます。
それを考えると、「一体、どういう状態になれたら、幸せになれるのか?」と、よくわからなくなってきます。
しかし、この記事で鶴見さんが述べている「幸せな状態」というのは、世の中の多くの人が、「これは確かに、幸せだ」と納得できる状態だと思います。
「自分を否定される人間関係の中にいたい」と思う人は、おそらく世の中にはいません。
年齢・性別・文化を問わず、世の中のほとんど人は、「自分を肯定してくれる人間関係の中にいたい」と願っています。
そして、「自分が肯定される人間関係の中」にずっといることができれば、自然と「幸せだ」と感じます。
ただ、「自分を肯定してくれる人間関係の中にずっといること」は、簡単なようで、非常に難しいです。
まず、人間が生活していく上では、様々な人間関係を作らなければならないからです。
人間関係の中で大半を占めるのが、大人であれば、「家庭」と「仕事」です。
学生であれば、仕事のかわりに、「学校の友達」「教師」といった人間関係が入ってきます。
学生にとっては、学校で過ごす時間が大半なので「学校の友達」と「教師」に、自分を肯定してくれる人がどれだけいるかは重要でしょう。
大人の場合、生活の大半を占める「家庭」と「仕事」の2つの人間関係の中で、「自分を肯定してくれる人がどれだけいるかどうか」で、「自分が感じる、幸せの程度」は大きく変わってきます。
そして、この他にも、「家庭」「仕事」の他にも「近所の人との関係」「親戚関係」「友人関係」などがあります。
また、最近は、実際にあったことがないけれど、ネット上でつながっているという、「インターネット上の関係」もあります。
これらの人間関係は、「家庭」「仕事」に比べると、優先度は低いですが、その中で「否定される関係」を持つよりも、「肯定される関係」を持てた方が、幸せを感じやすくなります。
しかし、人が生活する中では、非常に多くの人間関係が存在するので、その全てで、自分を肯定してくれる人間関係を持とうとしても、なかなかうまくいかないのです。
そして、「肯定される人間関係」を持つことが難しいのは、「人の感情は、日々変わる」ということも大きな理由の一つです。
人間の感情は、日々、移り変わります。昨日までは自分を肯定してくれていた人が、何かのきっかけで、自分を否定してくることもあるかもしれません。
「自分を肯定してくれている」と思っていた人が、自分を否定する側にまわってしまうのは、辛いことです。
しかし、こういったことは、人生の中でよくあります。
そう考えると、自分を取り巻く全ての人間関係で、「肯定される関係」を築くのは、ほぼ不可能と言っていいでしょう。
そのため、「周囲の半分以上は、自分を肯定してくれている状況」にある人がいたら、その人は、かなり幸せだと言えます。
世の中の大半の人は、そんなに自分を肯定してくれる人を、なかなか持てないからです。
そのため、「自分を肯定してくれる人が少ない」と思う人は、「周囲の半分以上が、自分を肯定してくれる状況」を目指すといいかもしれません。
周囲の半分以上が自分を肯定してくれたら、幸福感はかなり上がるはずです。
また、「自分を肯定してくれる人がどれだけいるか」は、「何かを成し遂げられるかどうか」にも、深く関わってきます。
やはり、何か達成したい夢や目標があった場合、周囲に自分を肯定してくれる人が沢山いた方が、達成しやすくなります。
世の中には、「やりたいことがあったら、自分を肯定してくれる人がいなくても、頑張って続けろ」という人がいます。
確かに、それは正論です。しかし、実際は、「自分を肯定してくれる人がいないのに頑張り続ける」というのは、非常に難しいことです。
人間、やりたいことがあっても、自分を否定してくる人ばかりいる環境にいたら、やる気は上がりません。
そのため、せっかく「これがやりたい!」と思うことを見つけても、周囲が否定ばかりしてくると、なかなか続けられず、夢や目標を達成できる確率は下がります。
ですから、何かやりたいことがあった時は、「自分を肯定してくれる人が多い環境」に身を置くことが重要です。そうした方が、夢や目標を達成しやすくなります。
そのため、「やりたいことがあるのに、なかなか続かない」という人は、まず最初に、「自分のやっていることを認めてくれる人を探す」というのも手です。
自分が取り組んでいることに対して「いいね」と言ってくれる人がいたら、その人と距離を縮めて、仲良くなるようにしましょう。
そのようにして、自分を肯定してくれる人を周囲に増やしていければ、どんどんやる気も出てきて、夢や目標に近づいていけます。
また、自分を肯定してくれる人が増えれば、やる気が出るとともに、幸福感も上がっていくので、一石二鳥と言えます。
周囲に自分を肯定してくれる人がいない場合、「なんで肯定してくれる人がいないんだ」と嘆いているばかりでは、状況は良くなりません。
周囲にそういう人がいなければ、自ら動いて、見つけに行きましょう。
色々と動いて、自分を肯定してくれる人を探してみると、案外そういう人が見つかったりするものです。
そういう人が一人見つかるだけでも、気分がだいぶ前向きになることだってあります。
そして、「自分を肯定してくれる人を探す活動」というのは、実際に動いて探す行為だけではありません。
ブログで文章を書くことも、立派な「自分を肯定してくれる人を探す活動」の一つです。
ブログで文章を書いて、自分の意見を発表していると、見知らぬ人がその文章を見て、「この文章いいな」とか「この人の考え方、いいな」と思ってくれるかもしれません。
そう思ってくれたということは、その人は、「あなたを肯定してくれる人」です。
ブログで文章を発表していると、自分が予期しないところで、「自分を肯定してくれる人」が生まれることがあります。
ですから、「自ら動いて、自分を肯定してくれる人を見つけに行くエネルギーがない」という人は、とりあえず、ブログで文章を発表してみましょう。
そうすると、自分を肯定してくれる人が生まれるチャンスが高まります。
そして、例えネット上の繋がりだけだったとしても、「自分を肯定してくれる人がちゃんと存在している」ということがわかれば、それだけで、幸福感はだいぶ変わるものです。