甲本ヒロトは、「ブルーハーツ」「ハイロウズ」での活動を経て、現在は「クロマニヨンズ」で活動しているミュージシャンです。
甲本ヒロトは、作詞も行っており、ヒロトの書く歌詞は、非常に人気があります。
そして、歌詞以外の、ヒロトがインタビューなどで発する言葉にも、多くの支持が集まっています。
ヒロト自身は、「名言を言おう」という気は、さらさらないはずです。
インタビューなどで、ヒロトは、自分の意見を率直に述べています。
ヒロトの発言は飾らない言葉が多いですが、サラッと言ったような言葉でも、非常に奥が深く、多くの人の心に刺さったる「名言」になったりします。
そういった名言を聴いて、感心させたれたり、勇気づけられている人が沢山います。
僕自身も、「甲本ヒロトの言葉」に勇気づけられている一人です。
そこで今回は、自分が思う「甲本ヒロトの名言、ベスト5」を紹介していきます。
甲本ヒロトの名言
名言1
売れているものが良いものなら、世界一のラーメンはカップラーメンになっちゃうよ。
この名言は、ロッキングオン系の雑誌「bridge」内での発言です。
2003年に発売された号に載っていたものです。
この時は、ドラゴンアッシュのkjと対談をしていて、司会進行は、渋谷陽一さんでした。
その中で、渋谷陽一さんが、「俺は、売れてる音楽は良い音楽だと思うんだよね」と発言していました。
しかし、それに対してヒロトは「それは違うと思う」と反論します。
そこで飛び出したのが、この名言です。
ミュージシャンは、「自分の音楽を沢山の人に聴いてもらいたい」という欲求がありますから、売れるように、色々と努力します。
しかし、世の中には、自分のやりたいことより、売れることを優先してしまうミュージシャン」もいます。
そして、売れることを重視しすぎるあまりに、肝心の音楽がつまらなくなってしまうこともあります。
実際、「売れているけれど、どうも薄っぺらく感じる音楽」というものも多いです。
そのため、僕自身も、「売れている音楽が、必ずしも良い音楽とは限らない」と考えています。
ヒロトは、そういったことを、「カップラーメン」を例に出して、明快に説明してくれました。
この発言を雑誌で読んだ時、「まさにその通り!」と感心してしまいました。
こういったわかりやすい例を、パッと思いつけるのも、ヒロトのすごさですね。
ヒロトには、今後も「自分の味に、徹底的にこだわっている店主が作るラーメン」のような音楽を作り続けてほしいですね。
名言2
お先真っ暗というのはすげー前向きな言葉だよ。どこがいけないんだよ。
そん中に、すっげー誰も見たことがない、どんなに勉強したってわかりっこない、素晴らしいものが隠れてるかもしんない。
真っ暗ってことはいいねぇ。みんな平等で。
大抵の人は、「お先真っ暗」という言葉は、悪いイメージの言葉だと思っています。
「俺の人生、お先真っ暗だ」と思うと、気分も沈んできたりします。
しかし、ヒロトは「真っ暗」という言葉を、「前向きな言葉」としてとらえています。
この発想が、凄いです。普通とは、真逆の発想ですから。
ただ、このヒロトの言葉を聞いていると、段々、「確かに、前向きな言葉なのかもしれない」と思わされるところが不思議です。
確かに、未来がはっきりわかっているより、「どうなるかわからない」方が、ワクワクしたりするものです。
「真っ暗」という言葉を、「何もわからない状態」と捉えると、「何もわからないからこそ、その中に、素晴らしいものが隠れている可能性だってあるわけです。
そして、「真っ暗だと、平等」という発想も、「そういう見方があったか!」と感心させられます。
こういった「発想の転換」を、非常に自然に、軽やかにできるところが、ヒロトの凄さだと思います。
名言3
人生に意味はないよ。だって暇つぶしじゃん。暇なんだよ、みんな。
人生80年もいらないんだよ。3日もあれば終わるんだ、やることなんて。
意味なんかないんだ。楽しければいいんだ。
人は、どうしても、人生の中に「意味」を見出そうとします。
しかし、多くの人は、自分の人生に、なかなかはっきりした「意味」を見出すことができません。
そうなると、「自分の人生、意味がないんだな」と落ち込んでしまったりします。
そういった人に対して、ヒロトは、「意味なんかなくたっていいんだ」と言っています。
人生には意味がなくて、「単なる暇つぶし」とすら言っています。
この言葉を聞くと、「人生の意味」を探し求めていた人も、ハッとするはずです。
「別に、意味を見つけなくていいんだ」と、少し心も軽くなるでしょう。
そして、ヒロトは、「楽しければいい」とも言っています。
これは、裏を返すと、「意味はなくてもいいけど、楽しいかどうかは、人生の中で重要だよ」ということを言っています。
ヒロトは、人生の中で、「楽しいこと」を重視している人だと思いますが、この名言を見ると、それがよくわかります。
でも確かに、人生の意味が見つけられなくても、「楽しいこと」を沢山して、毎日笑っていられるなら、その人の人生は、幸せな人生でしょう。
名言4
ダイヤモンドの行商人がやってきて、このダイヤモンドは永遠の輝きをどうのこうのって言っとるけど、せいぜい100年しか生きられん人間に、永遠の輝きを売りつけてどうするんじゃ。
俺らが欲しいのは、今だけです。
ヒロトは、「今が大事」といった発言を、よくします。
この発言からも、ヒロトが「今」を大事にしていることが、はっきりわかります。
人間、ついつい「将来のため」と未来を大事にするあまり、「今」をしっかり生きることがおろそかになる時があります。
買い物にしても、今は大して欲しくないのに、「将来のため」と思って、買ってしまったりします。
しかし、「今」をしっかり生きていない人というのは、うつ的な状態になったり、物事を素直に楽しめなくなったりします。
そうなると、「生きていても、面白くない」という思考になりがちです。
しかし、「未来」を一度置いておいて、「今を生きること」に集中すると、とたんにエネルギーが湧いてきたり、楽しさが湧いてきたりもします。
そいういう意味では、活き活きと日々を過ごすためには、「今に集中すること」は、とても重要なのです。
ヒロトは、そういったことを、肌感覚でわかっているのでしょう。そういったことが、この発言からも読み取れます。
名言5
やっぱ『死に方』より『生き方』だよな。
これも、ヒロトが「未来」よりも「今」を大切にしていることがよくわかる発言だと思います。
「死」というのは、人間だれしも、つい考えてしまうことでしょう。人間、いつかは、死んでしまう訳ですから。
そして、誰もが「なるべくなら、穏やかで幸せな死に方をしたい」と願っています。
しかし、「自分の死」というのは、いつ訪れるのか、はっきりわかりません。
そして、「良い死に方をしたい」としっかり準備していても、良い死に方ができるかはわかりません。
人間、「死」をコントロールすることはできないからです。
そのため、「死」について考えてばかりいると、心が不安定になってきます。いくら入念な準備をしても、良い死に方ができるかわからない訳ですから。
そして、「死」のことばかり考えていると、「今」を活き活きと生きれなくなります。
そうなると、段々元気がなくなってきます。
「良い死に方をしたい」と考えすぎることで、「今」を活き活きと生きられなかったら、本末転倒です。
やはり、生きているからには、ヒロトのように、「今、楽しく生きること」を重視したいですね。
その方が、結果的には、充実した人生になりそうな気がします。
そして、「死に方」については、「穏やかな死に方ができたらラッキー」くらいに思っておく方が、楽しく生きられるのではないでしょうか。
まとめ
自分が思う、「甲本ヒロトの名言、ベスト5」を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今の日本社会は、なかなか先が見えない社会です。そして、日本社会の中で弱い立場に置かれ、将来に不安を持っている人もいるでしょう。
しかし、そういう人でも、こういったヒロトの発言を聞いていると、勇気をもらえる人は多いのではないでしょうか。
残念ながら、今の日本社会で、はっきりと「未来に希望が持てる」と思える人は、ごく少数です。
少子高齢化も進んでいて、高度経済成長の時代とは違い、日本の産業は、徐々に衰退していくことが目に見えています。
そのため、「将来に備える」ことに熱心になる人が多いのも、無理はありません。
しかし、将来に備えることに熱心になりすぎると、「今」を楽しめなくなり、気分や意欲がどんどん落ちてしまうことがあります。
そして、気分や意欲が落ちることで、将来への備えも十分にできなくなることがあります。そうなってしまうと、「今」も「未来」も楽しめなくなってしまいます。
そうなることは、避けたいところです。
そのため、将来に不安がある人は、あえて将来を見ずに、「今を楽しむこと」に集中した方が良いかもしれません。
「今を楽しむこと」に集中して、日々を楽しく過ごしていると、次第と物事が好転していくことがあります。
それにより、「思ってもみなかった、楽しい未来」が待っていることもあるのです。
「思い切り、今を楽しむこと」こそ、この不安定な時代をうまく生き抜くコツではないかと思います。
結局、将来というのは「今の積み重ね」でしかありません。
「楽しい日々を積み重ねることができれば、楽しい未来も待っているはず」
ヒロトの名言を見ていると、つい、そんなことを思ってしまいます。
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