しょうの雑記ブログ

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セリーグより、パリーグの方が強い理由について

 プロ野球は、毎年恒例の交流戦が終わりました。

 

 優勝はソフトバンクで、相変わらず、安定した強さを見せていました。

 

 交流戦が始まる前は、「今年は、セリーグが勝ち越すのではないか」という評論家も、ちらほらいました。

 

 しかし、蓋を開けてみると、パリーグが「54勝46敗4分」で、今年もパリーグの勝ち越しとなりました。これで、10年連続で、パリーグの勝ち越しとなりました。

 

 交流戦は2005年から行われており、今年で15年目となります。その中で、セリーグが勝ち越したのは、2009年の1回だけです。それに対して、パリーグは14回も勝ち越しています。

 

 この結果を見ると、やはり、「セリーグよりもパリーグの方が強い」と言わざるをえません。

 

 しかし、セリーグとパリーグのチームは、同じプロ野球チームであるのに、なぜここまで差が出てくるのでしょうか。

 

 自分は、プロ野球をよく見ますが、セリーグの選手とパリーグの選手を見比べてみると、「どこか違いがある」と感じます。

 

 ここからは、その「違い」について説明します。

 

 

 

 

 

 

 

セリーグの選手と、パリーグの選手の違い

ピッチャー

 まずは、ピッチャーについてです。

 

 セリーグのピッチャーを見てみると、どちらかというと、「ストレートよりも、変化球主体のピッチャーが多い」という印象があります。

 

 それに対して、パリーグのピッチャーは、「変化球よりも、ストレート主体で、『力勝負』」という選手が多い印象です。

 

 「則本」「千賀」「山本由伸」あたりは、まさに「ストレート主体で、力勝負をする」ピッチャーの典型です。また、メジャーリーグに行った「田中将大」「大谷翔平」「菊池雄星」も「力勝負」をするピッチャーですが、この3人も、パリーグのチームに所属していました。

 

バッター

 セリーグのバッターは、どちらかというと、「ミートのうまい巧打者」が多い印象です。

 

 それに対して、パリーグのバッターは、「豪快にフルスイングする打者」が多い印象です。

 

 「柳田」「山川」「浅村」「森友哉」など、パリーグを代表するバッターは、フルスイングが魅力的な選手ばかりです。

 

セリーグとパリーグの、ピッチャーとバッターの差

 ピッチャーの場合、「速い球を投げる能力」に関しては、セリーグより、パリーグの方が、優れた選手が多い印象です。

 

 バッターの場合、「球を遠くに飛ばす能力」に関しては、セリーグより、パリーグの方が、優れた選手が多い印象です。

 

 こういった、「速い球を投げる」「球を遠くに飛ばす」といった能力の差が、セリーグとパリーグの対戦成績の差に直結しているような気がします。

 

 実際の試合を観ると、セリーグのバッターが、力勝負を挑んでくるパリーグのピッチャーに、圧倒される場面をよく見ました。

 

    また、セリーグのチームが、コツコツ単打で点を取っても、パリーグのチームが、ホームランなどの長打によって試合をひっくり返す展開を多く見ました。

 

 では、なぜ、リーグによって、このような選手の能力差が出てくるのでしょうか。自分なりに、その理由を考えてみました。

 

 

 

 

 

選手の能力差が出る理由

DH制の有無

 セリーグとパリーグの明らかな違いは、「DH制の有無」です。

 

 セリーグは、DH制を採用していないので、ピッチャーが打席に立ちます。

 

 それに対して、パリーグは、DH制を採用していないので、ピッチャーが打席に立たず、そのかわり、指名打者が打席に立ちます。

 

 DH制というのは、ピッチャーにとっては苦しくなります。アウトを計算できるピッチャーが打席に立たず、打撃に定評のある指名打者が打席に立つのですから、気が抜けなくなります。

 

 こういった「DH制」を採用していることで、パリーグのピッチャーが鍛えられているという側面はあるかもしれません。

 

 しかし、「DH制の有無」だけでは、パリーグの方が強い理由を全て説明することはできません。

 

 「DH制の有無」によって、「パリーグの投手が優れていること」は説明できるかもしれませんが、「投手だけでなく、打者も優れていること」は説明できません。

 

 パリーグがセリーグより強い理由は、「DH制の有無」以外にもありそうです。

 

リーグ間の人気の差

 「人気」という面で見てみると、やはり、セリーグの方が、パリーグよりも人気があります。

 

 確かに、最近は、パリーグも人気が出てきました。しかし、「観客動員数」を見てみると、セリーグの方がだいぶ多くなっています。

 

 パリーグの場合、平日昼間のナイターだと、空席が目立つことが多くなっています。しかし、セリーグの場合は、平日昼間のナイターでも、ほとんど席が埋まっていることが多くなっています。

 

 ただ、人気があるのも、いいことばかりではありません。「人気がある」ということは、「その分、プレッシャーも強くなる」からです。

 

 人気のあるリーグというのは、沢山のファンが観ているということです。そのため、ミスをした時には、多くのファンからバッシングされるということです。

 

 プロの選手であっても、ファンから叩かれることは、気分は良くありません。そのため、叩かれると、「なんとか叩かれないようにしよう」と思いがちです。しかし、「ミスを少なくしよう」とすると、どうしても思い切ったプレーがしづらくなります。

 

 セリーグとパリーグを比べると、パリーグの選手の方が、思い切ったプレーをしている印象があります。

 

 セリーグに比べると、人気がないことによる「プレッシャーの少なさ」によって、パリーグの選手は、思い切りプレーできているように映ります。

 

 その「思い切りの良さ」によって、良いプレーが沢山生まれ、それにより勝ちにつながっているような気がします。

 

セリーグの方が「のびのびとプレーしにくい雰囲気」のチームが多い

 セリーグのチームは、人気があり、伝統があるチームが多いので、選手は、「のびのびとプレーしにくい」印象があります。

 

 「のびのびとプレーしにくいチーム」の代表は、「阪神」と「巨人」でしょう。どちらも、長い伝統があり、ファンの数も非常に多いチームです。

 

 「阪神」は、関西で絶大な人気があるチームです。

 

 そして、関西人の気質もあり、ミスをした選手に対しては、容赦なく「ヤジ」が飛んできます。これは、選手にとっては、なかなかのプレッシャーです。

 

 現在、阪神に所属している「藤浪」は、高い能力があるにも関わらず、制球難に苦しんでいます。これは、技術的な問題もあると思いますが、「阪神に所属しているからこそのプレッシャー」も関係しているように思います。

 

 次に、「巨人」についてです。

 

 「巨人」は、おそらく、日本のプロ野球チームの中で、最も人気があるチームでしょう。日本の首都である東京に本拠地を置く、非常に伝統のあるチームです。過去には、「王」「長嶋」「松井秀喜」など、プロ野球史に残るスターを数多く輩出してきました。

 

 そして、伝統があり、人気のあるチームなので、選手は「紳士たれ」と言われ、規律も厳しいチームです。

 

 そして、人気入団なので、所属選手は常に注目され、結果が出ない選手は、マスコミやファンから、容赦なく叩かれます。

 

 ただ、「のびのびとプレーしにくい雰囲気」というのも、悪いことばかりではありません。そういった厳しい環境に身を置くことで、成長できる選手もいます。

 

 しかし、実際には、そういう選手というのは少数派で、そういう環境でつぶれてしまう選手が多い印象です。

 

パリーグの方が「のびのびとプレーできる雰囲気」のチームが多い

 それに対して、パリーグは、「のびのびとプレーできる雰囲気」のチームが多いように思います。

 

 選手同士の上下関係もゆるく、のびのびやっている印象です。

 

 「西武」は、特に、先輩後輩の上下関係がゆるいようで、後輩の選手が、先輩の選手をいじっている場面も時々見ます。

 

 また、「楽天」は、新しいチームなので、「伝統」に縛られる部分があまりありません。

 

 「日本ハム」は、栗山監督の人柄の影響もあり、選手はのびのびとプレーしています。

 

 自分は「ロッテ」のファンですが、ロッテも、選手がのびのびとプレーしている印象です。試合以外の場面でも、選手同士が、和気あいあいと楽しんでいる姿をよく見ます。

 

 こういった、「のびのびとプレーできる環境」に身を置くことで、選手の持っている潜在能力がさらに引き出されるのではないかと思います。

 

 「のびのびとプレーできる環境」に身を移して、才能を開花させた選手の典型が、日本ハムの「大田泰示」でしょう。

 

 大田泰示は、2008年、ドラフト1位で巨人に入団しました。入団当初から、「将来のスラッガー」として、期待されていました。松井秀喜がつけていた背番号「55」をつけることになったのも、その期待の表れでしょう。

 

 ただ、周囲の期待に反し、大田は伸び悩みます。なかなか1軍に定着できず、何年もくすぶっていました。

 

 そして、1軍でなかなか結果を残せなかったため、2017年には、トレードで日本ハムに移籍しました。

 

 しかし、日本ハムに移籍すると、今までくすぶっていたのが嘘のように、1軍で活躍しはじめました。巨人時代は、1度も1軍で2桁ホームランを打てませんでしたが、2017年には15本もホームランを打ちました。

 

 日本ハムというのは、栗山監督の元で、「選手にのびのびとプレーさせること」が特長のチームです。そういったチームの雰囲気が、大田にマッチしたのでしょう。

 

 巨人というのは、元々プレッシャーがきついチームで、なおかつ「松井秀喜の後継者」として期待されていたわけです。そうなると、そこにかかるプレッシャーは測り知れません。巨人時代の大田は、そのプレッシャーにつぶされていたのだと思います。

 

 しかし、自由なチームカラーの日本ハムに移籍したことで、プレッシャーから解放され、眠っていた才能が開花したのだと思います。

 

まとめ

 「セリーグよりも、パリーグの方が強い理由」について、自分なりに推測して、説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

 

 自分としては、「DH制があること」と、「のびのびとプレーできる環境があること」により、パリーグの方が強くなっているのではないかと考えています。

 

 ただ、ここで述べているのは、あくまで「仮説」なので、「ここは納得できる」という部分もあれば、「ここはちょっと納得できない」という部分も、人によってはあるでしょう。

 

 セリーグとパリーグの違いで、明確なのは、「DH制の有無」ですが、それだけではここまでパリーグが強い理由を説明できないと思います。

 

 野球が好きな方は、「なぜ、セリーグとパリーグで、ここまで実力差があるのか?」ということを、自分なりに考えて、仮説を立ててみるのも面白いのではないでしょうか。