しょうの雑記ブログ

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「買っていたチケットを無駄にする」ことは、実はすごく贅沢なこと(phaさんの「しないことリスト」より)

 自分は、「pha(ファ)」さんが書いている「しないことリスト」という本が好きで、時々読み返したりしています。

 

pha(ファ)さんについて

 「pha(ファ)」さんのことを知らないという人もいるかと思うので、簡単に説明します。

 

 phaさんは、1978年生まれです。大学は、京都大学を卒業しています。ただ、卒業するまでは、6年かかったようです。

 

 phaさんは、「学校に毎日通うこと」をずっと「だるい」と思っていたようです。そして、「会社員として仕事をすること」にも、あまり興味はなかったようです。

 

 ただ、「とりあえずは、就職してやってみよう」と考え、大学卒業後は、楽そうな会社に就職したそうです。

 

 phaさんの予想通り、その会社は、とても楽な会社だったようです。1日、2~3時間くらいあれば仕事は終わって、その後は、デスクに座って、「仕事をしているふり」をしていたとのことです。これは、今で言う、「社内ニート」という感じでしょう。

 

 しかし、そんな楽な会社でも、phaさんは、「毎日職場に通って仕事を続けること」が苦痛だったようです。

 

 仕事の内容には興味が持てず、「この生活がずっと続くのか」と考えると、うんざりしたとのことです。

 

 その後、phaさんにとって大きな転機となったのは、「インターネットとの出会い」でした。

 

 インターネットと出会ったことで、「これは面白いし、可能性がある」と感じたようです。

 

 ツイッターを使えば、様々な人とつながれますし、プログラミングやブログを使って、お金を稼ぐこともできます。

 

 そのようなインターネットの可能性を感じ、「インターネットがあれば、仕事を辞めても生きていけるのではないか」ということを考え、3年ほど勤めた会社を辞めます。

 

 そして、その後は、東京に出てきます。東京に出てきてからは、特定の会社に就職したりはせず、「ニート」として過ごしていたようです。

 

 そのような生活をした後、「ニートの歩き方」という本を書いてブレイクし、その後も、何冊も著作を出版しています。

 

 そういう意味では、phaさんは、ニート的な生き方をしてはいるものの、もうニートではありません。

 

 今現在は、「ニート」という肩書ではなく、「作家」や「ライター」といった肩書の方が、しっくりくるでしょう。

 

 phaさんは、ニートや社会不適合者の中では、ある意味「カリスマ」的な存在です。多くのニートや社会不適合者が、「phaさんのようになりたい」と思っています。

 

 組織に所属せずに、フリーで、自分のペースで仕事をして、お金を稼げているわけですから。

 

 自分自身も、現在は組織に所属して働いてはいるものの、昔から「社会不適合者だな」と感じる部分がありました。

 

 学校や職場などの組織に所属すると、どうしても「居心地の悪さ」を感じていました。そのため、仕事も、なかなか長続きしませんでした。そして、休職したり、ニートだった経験もあります。

 

 現在も、とりあえず働いてはいるものの、正直、今の仕事をいつまで続けていくか、不透明な部分があります。

 

 会社や組織に所属してお金を稼ぐことが苦手なので、「なんとかブログの収入だけで生計を立てられないかな」などと考えることもあります。

 

 ただ、現実は厳しく、ブログの収入は、現在は微々たるものになっていますが。

 

 そういう意味では、自分も、「文章を書くことで生計を立てたれている」phaさんに、憧れる部分はあります。

 

 

「しないことリスト」について

 phaさんは、著作をいくつか出していますが、その中の一つに、「しないことリスト」があります。

 

 世の中では、多くの人が、「することリスト」を作って、するべきことをし損ねないようにして生活をしています。

 

 しかし、phaさんは、そういった風潮に疑問を感じます。「実は、世の中には、しなくてもいいことが沢山あるのではないか?」と考えます。

 

 この本は、phaさんが考える「しなくてもいいこと」について、リスト化して、それそれの項目が簡潔な文章でまとめられています。

 

 phaさんの本の中でも、読みやすい部類の本なので、phaさんの本を初めて読む方にもおすすめです。

 

 

「予定を守らない」(ライブなどのイベントのチケットを買っておいて行かない)

 この本を読んでいると、「確かにそうだな」と思わされる部分が多かったです。

 

 中でも、個人的に、「予定を守らない」ことについて書かれた、「ライブなどのイベントのチケットを買っておいて行かない」という部分にグッときました。今回は、その部分を詳しく紹介します。

 

 この本の中では、こう書かれています。

 

 僕がたまにやるのは、「ライブなどのイベントのチケットを買っておいて行かない」ということだ。これは、行かなくても誰にも迷惑がかからないのでやりやすい。

 

 1000円のチケットを買って結局行かなかったとき、1000円以上の楽しさを感じられる気がする。燃やしたことはないけど、千円札を燃やしたときの快感みたいなものかもしれない。

 

(「しないことリスト」、pha著、大和書房、P131)

 

 

 これを読んで、まさに、「目から鱗」という気分になりました。

 

 そして、「ライブのチケットを無駄にした時のこと」を思い出しました。

 

 自分は、音楽が好きで、時々ライブに行ったりします。

 

 ライブというのは、結構前に、前売りのチケットを買って行くことが普通です。人気のあるミュージシャンのライブだと、直前に買おうとすると、売り切れてしまうのです。

 

 しかし、事前にライブのチケットを買っていても、ライブの日に、仕事の予定が入ったり、プライベートでどうしても行かなければならない予定が入ったりすることもあります。また、当日、体調不良により、ライブに行けなくなることもあります。

 

 そういう時は、泣く泣く、ライブに行くことを諦めます。

 

 そうなると、「前から楽しみにしていたライブに行けなかった」という悲しさと、「チケット代を無駄にしてしまった」というショックで、気分がだいぶ落ち込みます。

 

 ただ、「仕事の予定」や「どうしても行く必要があるプライベートの予定」により行けなくなった場合は、ある程度、割り切れたりします。「予定が入ったのなら、仕方ない」という感じで。

 

 ただ、「体調不良」で行けなかった場合などは、割り切るのが難しかったりします。

 

 ライブの当日、ものすごく体調が悪いとまではいかなくても、「無理すればライブに行けるけれど、無理すると絶対に体調が悪化する」というような場合もあります。そういう時は、後々のことを考えて、ライブに行くことを、あえて控えます。

 

 ただ、そうなると、「どうして、もっとちゃんと体調管理をしておかなかったんだろう」と、ひどく後悔します。

 

 そういった感じで、今までは、体調不良でライブのチケットを無駄にしてしまった時は、だいぶ気分が落ち込んでいました。

 

 しかし、このphaさんの文章を読んで、「そういう考え方もあるのか!」と、衝撃を受けました。

 

 「チケットを買ったのに行かない」ということは、ある意味、「ライブ当日の自分の気分を、最大限に尊重している」ということです。

 

 チケットを買っていたのに、体調不良により「ライブに行かない」という選択をしたということは、「体調が悪くて、ライブに行く気分にならない」という、当日の気分を尊重したということです。

 

 そうなると、「お金よりも、当日の気分を優先した」ということですから、これは、ある意味、「すごく贅沢なこと」とも言えます。

 

 自分は、今後も、事前にチケットを買って、何度もライブに行くと思います。

 

 そうなると、時々、「ライブのチケットを無駄にしてしまう」ことも出てくるでしょう。

 

 そんな時は、なるべく、「お金よりも、当日の気分を優先するという、すごく贅沢なことをしている」と思うようにします。

 

 そして、「チケット代のお金を燃やしている、自分の姿」を想像してみることにします(笑)。

 

 そうすると、今後は、ライブのチケットを無駄にしたとしても、それほど落ち込まずに済みそうな気がします。