ある物事が起こった時に、「これは良いこと」「これは悪いこと」というように分類してしまう人は多いです。
しかし、実際の物事は、そう単純ではありません。
一見良く思えることでも、よく見てみると悪い部分が見つかったりします。
逆に、一見悪く思えることでも、よく見てみると良い部分が見つかったりします。
この世の中に、「100%良いこと」や「100%悪いこと」というのは、ないと思ってもらっていいでしょう。
しかし人間というのは、悪いことが起こってしまうと、悪い面ばかりに目を向けてしまい、なかなかその物事の良い部分を見つけることができなくなります。
良い部分に目を向けることができないと、悪いことが起こった時に深く落ち込みやすいですし、落ち込みから回復もしづらくなります。
これは、良くありません。
そういったことを避けるためには、悪いことが起こった時に、「この出来事の良い部分はないかな?」と考えるクセをつけるようにしましょう。
悪い出来事も、よくよく考えてみると、良い部分というのは結構見つかるものです。
例えば、交通事故を起こしてしまった場合を例に挙げてみましょう。
交通事故を起こしてしまった時は、大抵の人が落ち込みます。
ただ、あえて良い部分を考えてみると、「人をケガさせないで、物を壊しただけで済んで良かった」、「そこまで大きな事故にならなくて良かった」、「今後同じ状況になった時により気を付けることができ、大きな事故を防げる」など、「不幸中の幸いだったこと」が結構浮かぶはずです。
そうすると、「あ、この出来事は、悪いことだけじゃなかったんだな」と気づくことができて、必要以上に落ち込まなくなります。また、落ち込んだとしても回復しやすくなります。
重要なのは、こういうことを1回行っただけで終わらずに、悪いことが起こった時は必ず良い部分を探すようにすることです。
これを繰り返しやっていると、段々良い部分を探すのがうまくなって、短い時間で沢山良い部分を見つけることができるようになってきます。
こうなればしめたものです。より短い時間で、落ち込みから回復できるようになるのですから。
落ち込みやすいことを、「生まれ持った性格だから」と諦めてしまう人がいます。
しかし、そこで諦めてしまっては、今後の成長はなく、ずっと落ち込みやすいままになってしまいます。
そこで諦めるのではなく、「悪い出来事の中から、良い部分を見つける練習」をすることで、生まれつき落ち込みやすい性格の人でも、落ち込みにくくすることはできるはずです。