今の時代、何かと「目標を持ちなさい」と言われたりします。
学校では「将来の目標を持て」と言われ、学校を卒業して会社に入ると、「仕事をする上での目標を持て」と言われます。
そして、立派な目標を持っている人は賞賛され、目標がない人はバカにされたりします。
このように、世の中の多くの人は、「目標を持たなきゃならない」というプレッシャーを感じているように思えます。
しかし、そもそも、「目標」というのは、そんなに無理に持つ必要があるものなのでしょうか。
今の時点で、確固たる将来の目標があるのであれば、その目標に向かって進めばいいと思います。
しかし、今の時点で、あなたが、「何を目標にすればいいのかわからない」と思っているのならば、無理に目標を持つ必要はありません。
なぜなら、そういう人が無理に目標を持ってしまうと「目標に縛られる」ことになるからです。
目標を持つことは、メリットもあれば、デメリットもあります。
確かに、目標があれば、その目標に向かって、効果的に努力することができるというメリットがあります。
しかし、それは、「自分に合った目標を、きちんと立てられた場合」に限ります。自分に合っていない目標を立ててしまった場合、間違った方向に努力することになります。
そこで必死に努力して目標を達成したとしても、「こんなくだらない目標を達成するために、必死で努力したのか」と、無力感に襲われてしまいます。
そして、そこでいくら後悔しても、間違った方向に向けて努力した時間は返ってきません。
そして、「何を目標にすればいいのかわからない」と思っている人というのは、「なんとなく、これ」という形で目標を決めがちです。
そうなると、大抵の場合、自分に合わない、間違った目標を立ててしまいます。
そうなるくらいなら、目標など決めずにやっていく方がよっぽどいいと言えます。
しかし、目標がないと、「何を基準に物事を決めればいいかわからない」という人もいるでしょう。
目標がない人は、「その時々で、一番やりたいこと」をなるべくやっていくようにしましょう。
その時の気分に合わせて、やりたいことをなるべくやっていきましょう。
ただ、そうなると、「その場しのぎになるのでは?」と心配になる人もいるでしょう。
「その場しのぎ」という言葉は、悪い意味で使われがちですが、よく考えてみると、そんなに悪いことではありません。
「その場しのぎ」というのは、「臨機応変」と言うこともできます。
自分の気持ちや、その場の状況というのは、すごいスピードで変わっていくものです。
そういったものに臨機応変に対応するということは、「今の自分の気持ちや状態に合わせる」ことになるので、体調や気持ちが安定しやすくなります。
「その場しのぎ」には、こういうメリットもあります。
結局、「この先どうなるのか」なんて、誰にもわかりません。
目標を定めたとしても、その目標を達成する前に、病気や不慮の事故で死んでしまうこともあります。
だから、今現在、明確な目標がない人は、目標を立てず、「その場しのぎ」でいいから、「臨機応変」にやっていきましょう。
そうしていった方が、気分良く過ごせるようになります。
そして、「その場しのぎ」でやっていったとしても、意外に「経験」として積み重なっていくものもあります。
それに、「目標を立てなきゃ」というプレッシャーを常に感じて生きるより、「目標なんてどうでもいい」と開き直って「その場しのぎ」でやっていった方が、案外、人生がいい方向に転がっていったりするものです。