「食べ物」については、ほとんどの人が興味を持っています。
人と話をすると、「あの店はすごくおいしかった」とか、「この料理はすごくおいしい」といった話は、よく出てきます。
今の日本は、食べ物の選択肢が豊富です。
様々な国の、様々な料理が、日本にいながら食べられます。
そして、飲食店で働く料理人も研究熱心なので、ある程度お金を出せば、すごくおいしい料理が簡単に食べられます。
そして、ほとんどの人が、「なるべく、少しでもおいしいものを食べたい」と思っています。
しかし、食べ物について、自分なりに考えていたところ、「すごくおいしいものを食べるより、そこそこおいしいものを食べた方がいいのではないか?」ということを思いつきました。
これを聞くと、ほとんどの人は「なんで? そこそこおいしいものより、すごくおいしいものの方がいいんじゃない?」と疑問に思うかもしれません。
では、ここからは、自分が思う、「すごくおいしいものより、そこそこおいしいものを食べた方がいい理由」について説明していきます。
健康にいい。
「すごくおいしいもの」というのは、大抵カロリーが高いものです。
例えば、「霜降り肉のステーキ」を思い浮かべてください。
これは、すごくおいしいので、多くの人が「食べたい」と思うでしょう。
しかし、すごくおいしいからといって、「霜降り肉のステーキ」ばかり食べていると、摂取カロリーが高くなりすぎ、健康に支障をきたします。
それに比べて、「焼き鮭の定食」はどうでしょうか。
これは、多くの人が「そこそこおいしい」と思うでしょうが、「すごくおいしい」とまで思う人は少ないと思います。
しかし、「そこそこおいしい料理」というのは、大抵、栄養バランスが取れており、頻繁に摂取しても健康を崩しません。
それを考えると、「そこそこおいしい料理」を選んで食べた方が、健康を保つためには良いと言えます。
お金が節約できる。
「すごくおいしい料理」を店で食べるには、沢山お金がかかります。
確かに、時には、「安い値段で、すごくおいしい料理を出す店」も存在します。
しかし、そんなお店は滅多にありません。
そのため、基本的には、ある程度の金額を出さないと、「すごくおいしい料理」は食べられません。
また、自分で作る場合も、「すごくおいしい料理」を作るには、値段の高い食材を使わなければなりません。
こういったことが積み重なると、食費はどんどん膨れ上がってしまいます。
「すごくおいしい料理」を常に求めていると、非常にお金がかかります。
それに比べると、「そこそこおいしい料理」なら、それほどの金額を出さなくても店で食べられますし、自分で作る場合も、高い食材は使う必要はありません。
そのため、「そこそこおいしい料理」を食べるようにすると、お金は節約できます。
料理の手間が省ける。
「すごくおいしい料理」というのは、大抵、手が込んでいます。作るには、繊細な技術や、多くの手間と労力が必要になります。
そういった手間がかかっているからこそ、「すごくおいしい料理」になるのです。
しかし、自分で作るとなると、手間がかかりすぎ、嫌になってしまうことがあります。
その点、「そこそこおいしい料理」は、あまり手間がかかりません。
野菜を適当に切って、炒めて、塩コショウで味付けしただけでも、「そこそこおいしい野菜炒め」を作ることは可能です。
そのため、「そこそこおいしければいいや」と割り切っている人は、料理にかける手間を省くことができます。
食事に生活を支配されない。
「すごくおいしいもの」を食べると、「あの時に食べた、あの料理はおいしかった」と強く記憶に残ります。
そして、少し経った後、「また、すごくおいしいものを食べたいな」と思ったりします。
それがたまにならば、問題はありません。
しかし、おいしいものに対するこだわりが強すぎると、いつも、「すごくおいしいものが食べたい」とばかり考えるようになってきます。
また、「すごくおいしいもの」ばかりを食べていると、「そこそこおいしいもの」を食べても満足できなくなります。
そうなると、「食に対するこだわり」が強くなり、人気店に長時間並んだり、自宅から非常に遠い人気店にわざわざ出かけていったりするようになります。
そうなると、生活の中で「食事に関わる時間」が非常に長くなり、「食事に生活が支配される」状態となります。
そうなると、他にやりたいことができなくなるおそれもあります。
その一方で、「そこそこおいしいものでいいや」と割り切っている人は、食事に関することに費やす時間は少なくなり、他のことに使える時間が増えます。
まとめ
料理に関する仕事についている人であれば、職業柄、「すごくおいしいもの」を追い求める姿勢は必要でしょう。
しかし、それ以外の人が、常に「すごくおいしいもの」を追い求めていると、メリットより、デメリットの方が多くなる気がします。
また、「そこそこおいしいもの」を食べていても、まずいものを食べている訳ではありませんから、ある程度の満足感は得られるはずです。
あえて、「そこそこおいしいものでいいや」と割り切ることで、お金の節約もできますし、人生の中で、食事に関すること以外に関わる時間が増えるので、トータルで見たら、そちらの方が有意義に過ごせるのではないかと思っています。
また、「すごくおいしいもの」を食べるにしても、「ごくたまに食べる」くらいがちょうどいいのかもしれません。
それくらいにした方が、「すごくおいしいものを食べるありがたみ」が、より深くわかるようになっていいのではないでしょうか。