場面緘黙症だった僕の、その後の人生

小学校時代に場面緘黙症を経験。社会に出た後も、仕事になじめずに苦しむ。社会にうまく適応できないという悩みあり。このブログが、同じような悩みを持っている方の参考になれば幸いです。

言語聴覚士として介護老人保健施設に勤務(2つ目)

 老健を退職後は、退職時に色々ゴタゴタしたこともあり、メンタル面が相当落ち込んでしまいました。とてもすぐに働く気分にはなれませんでした。

 

 貯金も多少あり、雇用保険もおりるとのことだったので、すぐには働かずに、しばらくは仕事はせずに、ゆっくりすることにしました。

 

 仕事をやめてからすぐは、とても解放感がありました。今までいた職場は、なかなか長期休暇が取れなかったため、長期で休めることは、嬉しくもありました。その時期は、音楽が好きなので、好きなバンドのライブに行ったり、今まで行きたくても行けなかった場所に行ったり、やりたかったことをやっていました。

 

 しかし、退職後、3か月以上も過ぎると、「このまま、何もしないままではダメだ」と思うようになりました。

 

 言語聴覚士の仕事へのモチベーションが上がらなかったため、言語聴覚士以外の仕事につくことも考えました。しかし、年齢が30代半ばで、今まで言語聴覚士の仕事を約8年ほどやってきたので、他の仕事のスキルは0に近いです。また、ハローワークで求人票を見たりしても、「この仕事をやりたい」と思えるような仕事が見つかりません。それを考えると、「まだ言語聴覚士の仕事の方が、採用される確率は高いかな」と思い、言語聴覚士の仕事を探しはじめました。

 

 言語聴覚士が働く職場も色々ありますが、「病院と老健だったら、まだ老健の方がいいかな」というように、老健で言語聴覚士を募集しているところを探しました。

求人サイトを見ると、家からそれほど遠くないところにある老健で、言語聴覚士を募集していたので、まずは見学に行ってみました。

 

 見学に行くと、施設の雰囲気はそれほど悪くはありませんでしたが、「ここで働きたい」と強く思うほどはひかれませんでした。しかし、「そんな贅沢も行ってられない」と思い、正式に応募して、面接を受けました。

 

 言語聴覚士の仕事に対するモチベーションがあまり上がっていなかったため、面接ではそれほどうまいことは言えなかったと思います。しかし、なんとか内定を得ることができて、入職することになりました。

 

 入職すると、リハビリ科の職員は、感じのいい人が多かったです。しかし、前にいた老健とリハビリのやり方がだいぶ違ったので、とまどいました。また施設に入っている利用者を見てみると、前に働いていた老健以上に、回復の見込みが少なそうな人が多い状況でした。そういう状況で言語や嚥下のリハビリをしていると、前の職場でも感じていた、「このリハビリの仕事に意味はあるんだろうか?」という思いが蘇ってきました。そして、仕事をするうちにその思いはどんどん強くなってきて、「このままこの職場で仕事を続けていけない」と思うようになりました。

 

 このように考えることを、「それは甘えだ」と思う人もいるかもしれません。しかし、「意味がないと思っている仕事を続ける」ということは、なかなか厳しいことです。

 

 昔は、ひどい会社だと、退職させたい社員に対して、「やっても意味のない仕事」を与えて、退職に追い込むというところもあるようです。例えば、大して使う予定もない紙を、1日中切らせるなど。

 

 それを、「たいした仕事もせずに、お金をもらえるなら、楽でいいじゃないか」と言う人もいます。しかし、そういう意味のないことをさせられると、大抵の人は、しばらくすると「退職させてください」と言い出すようです。それくらい、「今やっている仕事に意味があると思えるかどうか」は、仕事を続ける上で大切なことなのだと思います。

 

 この職場で仕事を続けることが精神的に厳しくなっていることをリハビリ科の主任に伝えると、理解してくれて、退職する運びとなりました。

 

 リハビリ科の主任や、事務の責任者の人からは、「またこの職場に戻りたいと思ったのなら、戻ってくることも可能だから」とも言われました。そう言ってくれるのはありがたかったですが、短期間で辞めてしまい、迷惑をかけたことを申し訳なく思ったりもしました。

 

 結局、こちらの老健は、数ヵ月で退職してしまいました。


在宅・施設リハビリテーションにおける言語聴覚士のための地域言語聴覚療法