場面緘黙症だった僕の、その後の人生

小学校時代に場面緘黙症を経験。社会に出た後も、仕事になじめずに苦しむ。社会にうまく適応できないという悩みあり。このブログが、同じような悩みを持っている方の参考になれば幸いです。

言語聴覚士として病院に勤務(2年目以降、休職期間のこと)

 最初に勤めた病院を退職した後、知人に誘われたということもあり、別の病院へ転職をしました。その病院は、総合病院で、ある程度規模の大きな病院でした。最初の病院で回復期を担当していたので、新しい勤務先でも、回復期に配属されました。

 

 新しい職場では、言語聴覚士は、自分も含めて7名ほど在籍していました。言語聴覚士同士の人間関係は比較的良好でした。

 

 慣れない環境で、最初は頑張って仕事をしていたのですが、やはりここでもまた、職場でのコミューニケーション面でつまづいてしまいました。どうしても、慣れない多くの人がいる場だと緊張してしまい、円滑に様々な人とコミュニケーションが取れません。また、前の職場で、上司から、「お前はダメだ」とよく言われていたので、言語聴覚士としてのスキルに対して自信が持てませんでした。

 

 そうして、数ヵ月経ったところで、また職場に行くことができなくなりました。心療内科に行くと、「適応障害」と診断され、休職することになりました。この時は、約半年くらい休職しました。

 

 休職して1~2週間は、何もする気が起きず、ほとんど家にいました。当時は一人暮らしをしていましたが、1人で家にいて誰とも喋らないでいると、気分がどんどん落ち込んできました。「これはまずい」と思い、実家に帰りました。実家にいると、家族と話をするので、多少気がまぎれました。

 

 ずっと家にいると、体もなまってくるので、何か運動をしようと思いました。そこで選んだのが「水泳」です。水泳は、今までほとんどやったことがありませんでした。一応は泳げるものの、最初は25mすら泳ぎ切ることができませんでした。しかし、続けているうちに段々と泳げるようになり、100mくらいは足をつかずに泳げるようになりました。最初に100mを泳ぎ切った時は、成長が実感できて嬉しかったです。また、水の中に入るのは心地よく、精神的にリラックスできました。こういったことを考えると、適応障害などの精神疾患にかかっている人にとって、水泳はなかなかオススメの運動です。泳ぐのがきつければ、水中をウォーキングするだけでも効果はあると思います。

 

 また、心療内科に通うと同時に、心理カウンセリングにも通っていました。そこでは、認知行動療法の考え方を取り入れたカウンセリングを行っていました。認知行動療法は、自分の認知の歪みを見つめなおす心理療法です。例えば、「自分は何もできない」と思っていたとしたら、それをノートに書きます。そこで、自分の考えがわかったら、その考え方に対する反論を考えます。この例の場合は、「本当に何もできないのか?」「今できていることはないのか?」ということを考えていきます。ただ、自分一人だと、なかなか「できていること」を見つけづらかったりするので、カウンセラーと一緒に「自分ができていること」を探していきました。そうすると、多少なりともできていることがあることに気づき、「自分は何もできない訳じゃない」と、少し自信が持てました。

 

 その他には、心理系の本をよく読んでいました。図書館に行って借りたり、本屋でも探してみたりしました。自分は、言語聴覚士なので、ある程度、脳についての知識はあります。そのため、脳の構造や機能とからめて人間の感情について書いてある本を読むと、「なるほど」とすっと頭に入ってきました。そういった本を参考に、感情のコントロール方法を色々と試していました。

 

 そういうことを繰り返していくと、「もしかしたら、職場復帰できるのではないか?」と思えるようになりました。そして、「もし、また仕事に戻ってメンタル面が落ち込んでも、休職中に試していた方法で感情をコントロールすればいい」と思いました。そして、「よし、職場復帰するぞ」と思えたタイミングで、職場復帰をしました。

 

 また、職場の方も、復帰に際して配慮をしてくれたこともありがたかったです。基本的にはフルタイムの勤務ではありましたが、「夕方以降、どうしてもきつかったら個室で休んでもいい」と部署の責任者の人から言われました。

 

 そういった形で、なんとか職場復帰ができました。


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